いざえもんシートの簡単な初歩や基本的な使... | 初めての利用方法や使用方法・初心者でも簡単 使い方ラボ

介助動作で、どうしても大変な動作が毎日何回も行う移乗や移動です。ご本人様の身体の循環改善・維持や褥創予防など、廃用症候群をできるだけ防ぐには、これらの介助は日々とても重要な役割を果たします。しかし、よっぽど軽い方でなければ、これらの介助はとても力を要し、しばしば介助する方の腰痛などのトラブルを生じることがあります。介護する方が体調を崩してしまったら、今後の介護に支障が出てしまいますし、またご本人様自身もお辛い思いをなさると思います。長期的に毎日行う介護だからこそ、いかに身体に対する負担がないようにできるか、簡単で出来るだけラクにできるように工夫をするかはとても重要で、この考え方は介護の初歩かと思います。そんな工夫に一役買ってくれる道具が「いざえもんシート」です。いざえもんシートとは、移乗や移乗の介助の際に、その介助量を軽くしてくれる道具です。

このシートはツルツルとした摩擦の少ない素材でできています。基本的な使い方は、移乗や移動の介助を行う際に、ご本人の身体の下にシートを敷くだけです。このシートを敷くことで接触面とご本人の身体の間に生じる摩擦が減り、介助者の負担を軽くすることができます。イメージとしては、スーパーの袋の上に座ってお尻を滑らすとスムーズに動きますが、このような感覚が介助に応用されたと想像していただけたら良いかと思います。ご本人様の身体の下にシートを敷くだけですから、介助初心者の方でも簡単に使用をすることができます。また、このシートはご本人様にとってもとても良い利点があります。それは摩擦を感じる量が減りますので、皮膚にかかる負担が減ることです。つまり、そのシートを用いることで褥創予防が可能となります。

いざえもんシートは簡単に使用することができます。まずいざえもんシートとは介護が必要な方の体位交換のために使用する介護用シートです。これは、施設や病院などでも使用されているものですが、家庭でもすぐに使用できるとても優れた物です。これは介護が必要な方、特に体重の重いかたなどが移動する際や車いすに乗る際などに良く使われます。本来女性だけですと力の問題などから一人で体位交換するのは困難であったりしますがこれを使用することによってそれが可能になります。手順もとてもシンプルですから家庭での介護でも問題なく使用できるというところがさらに良い点であります。また医療現場でも使用されているという点からも安心して使用いただけます。

いざえもんシートを使用する際に必要な準備について紹介します。これはエアーマットなどのようにとてもやわらかいマットの上ですと使用できないまたは使用しにくい可能性がありますのであらかじめ固めのマットに変えておく必要があります。エアーマットであれば空気圧を高めておけば大丈夫です。またベッド上で横移動を行う際に関しましては落下を防ぐため、サイドレールを取り付けることをお勧めします。または介護者が滑る方向に立っておくことをおすすめします。ここまでで準備完了です。あとは介護者が利用方法をマスターしておくことです。またこれはご本人の手伝いも必要になりますので介護されるか方との意思疎通も怠らないようにする必要があります。

いざえもんシートの初歩的な使い方について紹介します。今回は半介護での上方への水平移動の使用について紹介します。これはサポートする側の力だけでなく本人さまの力も借りて協力し、使用する方法です。まずいざえもんシートをご本人の上半身に敷きます。このとき枕元から滑らせるように敷きます。まず脚曲げることができ、蹴る力がある方の場合は脚をまげてもらい、そのままマットを蹴るようにして上へ動いてもらいます。また蹴ることが困難なかたの場合は脚をまげてもらい、そのあと手を前で組むようにし、サポートする側の方が上方に引っ張るという方法もあります。ほかにもさまざまな方法がありますがこちらが基本的な使い方です。ほかには完全に本人の力を借りない使い方もあります。

いざえもんシートが使えると良い点がいくつかあります。まず、ご本人の力も借りて使用することがあるため、これによって、ご本人の自立しようという思いを生み出すことにつながります。それにより自尊心を保つことにもつながります。このように使用者に関しての利便性だけでなく、ご本人の対しても良い影響を及ぼすのがこのいざえもんシートの大きな利点でもあります。また利便性については介護者の腰への負担の軽減があげられます。介護をするうえで切っても切れない関係である腰痛の悩みですが、こちらを使うことによって少しでも軽減することができます。また予防にもあります。またご本人の床ずれ予防にも効果的ですからこちらを必ず使用することをお勧めします。

いざえもんシートですが、利用時にはいくつか注意点があります。まずご使用の際ですが、このシートはとても摩擦が少ないシートですので滑りやすく注意が必要です。ご本人様の下に敷いた際には、ご使用前に比べると少しの力でご本人様の身体が滑りますし、ご本人様自身も少しの力を出しただけで身体が動きますので、転落に注意してください。また利用後には、そのシートは簡単に引き抜くことができますが、その引き抜いた後にはご本人様には多少の皮膚のつっぱりや、着ている衣服のシワが生じてしまいます。これらを放っておくと、皮膚のつっぱりや、衣服のシワによる局所的な圧が褥創を生じさせてしまうことがあります。シートを引き抜いたあとは、しっかりと背ぬきや尻ぬき、踵ぬきを行い、衣服のシワをきれいに整えましょう。

いざえもんシートは毎日の介助において、ご本人様にとっても、介護をする方にとっても、重要な動作である移乗や移動の負担を軽減してくれる、とても便利な道具です。正しい利用方法、ならびに注意点を守ることで毎日の介助負担をより軽減することができるでしょう。ご利用を検討されている場合は、より詳しい使い方や注意点を知るために直接、業者の方に聞いたり、ケアマネージャー、リハビリ関係者、ケアワーカーなどに確認をした方が、ご本人様ひとりひとりに合った使い方を紹介してもらえるでしょう。また、保険のレンタル対象となっている場合もあるので、利用したいとお考えの場合は1度レンタルについても確認してみても良いかもしれません。いざえもんシートのように、介護現場における便利な道具は日々開発されています。もし、負担を感じるようなことがあれば専門職の人に相談をして、できるだけ負担を少なく介護ができるよう工夫をすることが大切です。